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整形外科Q&A


 

疲労骨折といわれました


38歳の女性です。
12歳になる長男が両足を痛がります。
小学校の陸上記録会をめざして毎日練習していたのですが、
走ると両足のスネの辺りが痛いようです。
休ませたほうが良いのでしょうか。
 

 小児のスポーツ障害

近年、小児のスポーツ活動が盛んになるとともに、
スポーツにともなう障害も増えてきました。

小児のスポーツ障害の特徴は、成長軟骨がある骨端線での損傷や、
骨と筋・腱の成長のアンバランスによる障害など、
成長期に特有のものが見られることです。

また、最近では小学生レベルのスポーツ大会でも、
全国大会などが設けられるようになり、
小児においてもスポーツの専門化が進んでいます。

このため、1回の外力による障害よりも、
同じ動作の繰り返しが過度のストレスとなって生じる
スポーツ障害が多いことに注意する必要があります。

下腿骨疲労骨折は、小児の下肢のスポーツ障害として起こる、
成長期の代表的な骨折の一つです。

ランニングやジャンプなど、繰り返しの動作によって起こり、
初めは安静によって軽快しますが、やがて歩行時にも痛みを訴えるようになります。
X線写真も初期には異常は見られません。

同様の症状で、脛骨過労性骨膜炎(シンスプリント)と呼ばれるものがあります。

これは下腿の筋肉が骨膜を異常に刺激して起こる骨膜炎と考えられており、
やはり過度のストレスが原因となる場合が最も多く見られます。

また、痛みが膝の下に限局する場合には、オスグッド病の可能性が考えられます。

これは膝の使いすぎによって、
膝蓋靭帯の付着部である脛骨結節が隆起し痛みを伴うようになるもので、
靭帯に働く異常な張力がここにある骨端線を障害して生じるものです。

やはり、原因となったスポーツ活動は、一時中止することが必要です。
成長期の障害が、回復不可能な障害となって残るようなことになっては大変です。
何よりも、スポーツ障害が起こらないよう未然に防ぐことが大切で、
小児期には、複数の種目を無理のないように
バランスよく行うよう指導するのが、最も大事
であると考えます。





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